ソシャゲ依存になった漫画家 課金ガチャを回し続ける心理とは


ソシャゲ依存になった漫画家 課金ガチャを回し続ける心理とは

 主にスマホで遊ぶオンラインゲーム、通称「ソシャゲ(ソーシャルゲーム)」。都内在住の主婦A子さん(42才)もソシャゲにハマった一人だ。ある日、A子さんは、夫から突き付けられた離婚届を前に頭を抱えていた。

「最初はちょっとした気持ちで“課金”したんです。カッコよくて萌えるキャラクターが欲しいなって。今思えば、それがすべての間違いでした。次から次へ新しいキャラが登場し、お金を払ってそれを手に入れないとクリアできないイベントが出現して…この繰り返し。気がつけば夫から渡された生活費にも手をつけていました」

 男性アイドルの育成ゲームにのめり込み、次々と現れる新キャラを入手するため、「課金」という形でお金を払い続けた。最初は月に2000円までと決めていた課金額は5000円、1万円、5万円と膨らみ、いつしかカード限度額の30万円に達した。A子さんがガックリと肩を落としつぶやく。

「月10万円のパート代はすぐに底をつき、カードローンにも手を出しました。年金や健康保険も滞納してしまったため、督促状を見た夫に問いただされすべてを白状しました。夫の実家で家族会議が開かれ、激昂した夫から『少し頭を冷やしたい』と別居を提案されました」

 現在は実家で暮らすA子さん。つい数日前、遂に離婚届が届いたという。しかし、深く反省しているつもりでも、気づけばまたソシャゲに興じる自分がいる。

「もう、自分の意志ではゲームをやめられないんです。私はどうすればいいのでしょうか…」

スマホの登場でオンラインゲームの弊害は主婦層にも

 一般社団法人日本オンラインゲーム協会の2017年の調査によると、インターネットを介した国内オンラインゲームの市場規模は1兆2796億円を突破。このうちスマホやタブレットを使ったソシャゲは1兆1517億円を占めた。

 内閣府の2017年度調査では、小中高生の7割以上がオンラインゲームをしている。子供たちのゲーム内の高額課金が深刻な社会問題へと発展するなか、WHO(世界保健機関)は今年1月、ゲームに依存するあまり日常生活が困難になる症状を、新たな病気として定義した。

 著名人の中にも高額課金者は多く、LINEのソシャゲ『ディズニーツムツム』にハマったタレントの千秋(46才)は、高級ブランドの財布が買えるほど課金したことをツイッターで告白。星野源(37才)も、ソシャゲの『アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ』に心酔し、新キャラを獲得するため高額課金したことを自身のラジオ番組で公言している。

 そもそも日本でオンラインゲームが普及したのは、2002年に登場した『ファイナルファンタジー(FF)XI』がきっかけだった。『ネトゲ廃人』(リーダーズノート)の著者でノンフィクションライターの芦﨑治さんが指摘する。

「FF XIは、オンラインでつながった他人と『パーティ』と呼ばれる最大6人のグループを組み、一緒にプレイするゲーム。FF XI以降、同様にパーティを組んで仲間とつながるゲームが相次ぎ発売され、のめり込みすぎて私生活が崩壊する“ネトゲ廃人”が続出しました。

 当時は、自宅のパソコンやゲーム機でゲームを行うのが主流。“廃人”たちは、ゲーム画面が見えるよう扉を開けたまま用を足したり、あらかじめ数日分の食料を買い込み、3日3晩ひたすら引きこもってプレイを続けていました」

 ちなみに一般的にネトゲはパソコンやゲーム機を使ったオンラインゲームで、ソシャゲはスマホで遊ぶゲームを指す。

 そんな中、スマホの登場で、オンラインゲームの弊害は主婦層にも広がった。『ネトゲ廃女』(リーダーズノート)の著者で、ノンフィクションライターの石川結貴さんが解説する。

「スマホなら場所を選ばずどこでもゲームができる。SNSで人とつながることが当たり前になり、初心者向けのソシャゲも続々と登場しました。敷居が一気に下がり、ソシャゲが爆発的に普及した結果、比較的時間に余裕のある主婦層にまでユーザーが拡大したのです」

 2016年に、セガゲームスがスマホ保有者を対象にスマホゲーム利用率を調査したところ、40代女性で43.7%、50代女性で45%が利用していることが判明した。だが、ゲームに夢中になるあまり誕生したのが、冒頭のA子さんのような “ソシャゲ廃人主婦”だ。

「楽しみよりも苦しく恐ろしい時間が続く」

 漫画家でコラムニストのカレー沢薫さんもその1人。夫と2人暮らしで、もともとアニメキャラが大好きなオタク女子だったカレー沢さんは、ある時『FGO(Fate/Grand Order)』というソシャゲに出合う。

 ゲームの中のレアキャラクター「土方歳三」をどうしても手に入れたくて、「ガチャ」に情熱を注いだ。しかし、レアアイテムの当せん確率は0.1~0.2%程度と極端に低い。強いレアキャラを獲得するには何度もガチャを回す必要があり、多額の資金が必要となる。

 そのため、どうしてもレアキャラが欲しい利用者は、単発で回すより確率が上がるとされる 『10連』(10回連続分のガチャセット)を大体3000円ほどで買い、30回、50回、100回と繰り返してやっと強いキャラをゲットする。

 だが、大枚をはたいて目的のキャラやアイテムを手に入れても、すぐに新たな強いキャラクターが登場する。ユーザーはまたそのキャラを追い求め、ガチャを回す。この終わりのないループが、ガチャの特徴である。カレー沢さんが話す。

「頭の中は土方さんを獲得することしか考えられなくなりました。4万5000円をつぎ込んでようやくゲットしました」

 だが、このゲームは同じキャラを5人出して初めて強さがMAXになる。「私の土方さんをもっと強くしたい」との欲望に突き動かされた彼女は、最終的に17万円をつぎ込んで目的を達成した。カレー沢さんは、ガチャを回し続ける時の心境をこう話す。

「ガチャを回している間は、“ここでやめるべきではないか”“今なら引き返せるんじゃないか”という考えが何度も頭をよぎり、楽しみよりも苦しく恐ろしい時間が続きます。その分目当てのキャラが出た時の嬉しさは筆舌に尽くしがたく、土方さんに費やしたお金は全く後悔していません。

 しかし、“お金が無駄になったうえにキャラも出ない最悪のパターン”だけは避けたいという思いから、たいして欲しくないキャラでも、一度課金したら後に引けなくなってしまうんです」

※女性セブン2018年6月7日号

ソースはこちらから

◆俺はやらんけど、個人的には
ガチャで高級ブランドが買えそうな金額だろうが
家を買えるほどの課金だろうが、個人の勝手だと思うんですよ。
でも、生活費までつぎ込むのは考えを改めたほうがいいと思うけど。

> しかし、“お金が無駄になったうえにキャラも出ない最悪のパターン”だけは避けたいという思いから、たいして欲しくないキャラでも、一度課金したら後に引けなくなってしまうんです」

うむ、コンコルド効果ですな。
しかし、これ最悪の結果しか生まないんだよね。


28 Comments on "ソシャゲ依存になった漫画家 課金ガチャを回し続ける心理とは"

  1. FGOと言えば思い出すのは
    幻影異聞録#FEが発売されたとき
    「WiiU買う金なんかない!PS4で出せ!」と言ったその口でFGOに毎月五万課金してる話始められたことかな
    もう縁が切れたけど今もちゃんと生活できてるのかなあ

  2. 自分もパズドラで課金してたけどインフレが酷くなりすぎて課金やめたんだよなぁ
    いくら課金しても全然楽にならないし対策されるからアホらしくなった

  3. パチやギャンブル依存とまったく同じだよね。そもそも商売としておかしいよ、これ
    なんで国は規制しないんだろ。寄生議員はいるようだけど
    禁止にしろよ
    欧米ではとっくに動いてるぞ。いつも声高く「欧米ではー外国ではー」って奴は
    パチンコやギャンブル依存、ガチャにだけは口をふさぐんだよな
    闇しか感じない

    • パチンコは18禁で店に行かないと出来ないし営業時間もある
      ガチャは24時間入金可能で子供でもハマれる
      せめて有料ガチャ有りは18禁にして欲しい

      • ソシャゲは1兆数千億円
        パチスロは21兆円
        とっとと規制した方がいい
        利権も桁違いに超巨大なんだろうけど…

      • ガチャは無いけど艦これが課金するのは18歳以上の規約に同意しないといけないってのを見て意外と考えられてるってなった数年前
        レアキャラ来ても楽になる訳ではないゲーム性だからこそだけども

      • いやその理屈はおかしい
        駅前の一等地にギャンブル場が堂々とあって
        あれだけ朝からアホが並んでる現実を無視して
        矮小化するのは無理あるわw

  4. 王様は王様の趣味を
    庶民は庶民の趣味を
    分際にあった趣味をやればいいだけの話で、お金を使うのは本人なんだから、自制心のなさを責任転換するのはどうよ
    、と言うと大多数が射幸心につけこんで金を取るほうが悪いというような世の中だから本当どうしようもない

    • 一か月も無課金で遊んでみたら、どこら辺の投資をしないとゲームが楽しめないか、だいたい感覚が分かろうものなんだが、なぜ借金までしてハマるのか

      • 特定のキャラがどうしても欲しい、という動機で始めてる人だと
        ゲームを楽しむ事より、意中のキャラを手に入れる方が最重要なだけに
        無課金でどの程度まで遊べるか?という思考自体、最初から無いですぞ

    • スキのない人間なんていないんだから
      あんたの言うとおりにしたら
      あんたもあんたが警戒してる以外の分野でだまされるだけだと思うぞ

    • 詐欺師に騙される奴が悪い理論と変わらんなお前のw

  5. SDガンダム外伝のカードダスとか地味に新作が出てるんだけど
    オンライン受注販売で全カード+シナリオ解説のセット売りなんだよね
    最終的に買う側としたらこの形が一番楽

    ソシャゲ連動の奴も出てたんだけどパッとせず打ち切られた

    • ゲームとの連動も失敗して供給も失敗してたな~カードダス復刻
      バンナムが一番苦手なのはその手の復刻ものなきがする
      特に雑なブラウザゲームとかスマホとの連動で一山当てようとして
      スタートから躓いてるのはよく見るw

      • 30代の非ガノタが思い出補正でついていけるのはラクロアの勇者~光の騎士まで(せいぜい円卓の騎士)だと思うので
        ちょうどそこで打ち切られたのは予想通りっちゃ予想通り

        むしろその話題の時に「今も新作が出てるよ」というと大層驚かれる

  6. 引退後は年金生活が送れるといいね。
    多分その頃には悲鳴を上げているんだろうけど(予言)

  7. 最近の洋ゲーも膨れ上がる開発費の回収のために、ルートボックスという形でガシャにたよりはじめたからなぁ。
    CSには関係ない話にはならなくなって来ちゃったよね。
    欧米の数年先を日本が体現してるって話が現実化してるよね

  8. ほんとにやめたいならスマホを解約するのが手っ取り早い

    • 解約してもスマホ本体が手元にあればWifiで遊べてしまい
      課金はコンビニで売ってるギフトカードからでもできちゃうので

      ほんとにやめたいならスマホを手放すしかありませんぞ

  9. クズエニ自体がソシャゲしか作らなくなった。

  10. 自分はすげー興味あるんだけど自分がどれくらい自制心無いか身に染みて分かってるので手を出さないようにしてる…
    DLCとかシーズンパスとかは結果的にやらなくても買っちゃうけどw
    そういえばXBOX360の頃にアイマスとかエースコンバット、テイルズオブヴェスペリアのDLCがPSWの連中に叩かれてたんだよな…

  11. なんかウォールストリートジャーナルが糞記事で
    日本のゲーム市場が元気ってタイトルなのに中身観たら
    グリーと日本一がアメリカで好調^q^というひどさだった^^;

  12. 日本一は和ゲーを海外に送り出してるポジション
    (日本で言うとフライハイワークスみたいな感じ)
    だから日本の評価とは切り離して考えたほうがいいよ

    • だからその海外でのゲームとしての評価もゼルダとかの足元にも及ばん
      ただの怪しい課金のグリーとかをゲーム屋として
      国内ならだめだけど海外なら成功してるというなら君は嘘をついてるぞ?w

      そもそも、北米の圧倒的市場でスマホの一部で金まわりでがんばりました程度で代表になるわけねーじゃん

  13. さすがにコンコルドは違うw
    似た様に言ってるけど、事業として止める選択肢が取れなくなるのと、只の依存症の言い訳とは違うわw

    • >コンコルド効果に関連する検索キーワード

      >コンコルド効果 ソシャゲ
      >コンコルド効果 ガチャ
      >コンコルド効果 パチンコ
      >コンコルド効果 ギャンブル

      一般的にも、普通にある組み合わせなので
      そんなに問題はないと思いますぞ

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